20代が生徒に何を教える!?

若くして英語講師となった「いっさ」が、若者の視点で教育を、良い意味でも悪い意味でも、ぶった切ります。

『「司馬遼太郎」で学ぶ日本史』

どうも、受験生時代、世界史のセンター試験の得点が51点だった、いっさです。
 
子供のときは、歴史は嫌いでした。
ただ、今はすごく好きです。
歴史は数多くの学びと視野の広さを、私たちに与えてくれます。
 
この度は、『「司馬遼太郎」で学ぶ日本史』というタイトルの本を読ませていただきました。
「司馬?太郎」で学ぶ日本史 (NHK出版新書 517)

「司馬?太郎」で学ぶ日本史 (NHK出版新書 517)

 

〜目次〜

序章 司馬遼太郎という視点
第1章 戦国時代は何を生み出したか
第2章 幕末という第転換点
第3章 明治の理想はいかに実ったか
第4章 鬼胎の時代の謎に迫る
終章 21世紀に生きる私たちへ
 
歴史小説の代表格、司馬遼太郎さんの書籍を、史学博士の磯田道史さんによる詳しく、分かりやすい解説で説いたこの作品。
 
以下、私が個人的に学ぶことができた部分です。司馬遼太郎さんの書籍には、どのような学びがあるのかを教えてくれています。 

本物のリーダー像

司馬さんが描きたかったリーダー像というのは、国を誤らせない、集団を誤らせない、個人を不幸にしない、ということに尽きると思います。 
押し切り通すリーダーなんていらない。
地に足をつけ、周りを見渡す人物こそが尊いだ、と。
ここでは、大村益次郎緒方洪庵などのお医者さんのことと共に書かれておりました。必見です。

歴史を動かす人間

司馬さんが考える「歴史を動かす人間」とは、合理主義と使命感を持ち、「無私」の姿勢で組織を引っ張ることのできる人物だったと言えます。
 自分自身のための仕事ではないことをわきまえ、
その上で合理さと使命感を持ちながら行動をしていく。
幕末の英雄、坂本龍馬などを皮切りに論じてくれております。
 
塾講師も一緒だ、と感じています。
我々に歴史を動かす力はないけれど、教室という空間で授業をすると、我々講師はリーダーであり、それこそ「無私」の姿勢で子供たちに教えていかねばなりません。
 
おそらく、どの業界にも言えることでしょう。
今の仕事に不満がある方、何のための仕事かを見失ってしまっている方、
はたまた、最近会社で昇進した方にも、素晴らしい指摘とエールを送ってくれるはずです。
 
歴史を学ぶのではなく、歴史に学ぶ。
そんな姿勢を子供たちにも説いていきたいですね。
 
それにしても、終章「21世紀に生きる私たちへ」というタイトル。
これは、おそらく司馬さんが大阪の教科書に寄稿した「21世紀に生きる君たちへ」のタイトルから取ったものでしょうが、「私」と書いているところに、筆者の人間性が伺えて、個人的に好きです。(笑)